【占い師インタビュー】天照（てんしょう）先生

人気占い師の素顔に迫る、FACE占い師インタビュー。
クォーレ所属プロ占い師のプライベートや占いへの思いについて質問します。

天照先生が占いに出会ったときのことを教えてください。

私、もともとはブラジル生まれなんです。

ブラジルの中でも田舎のほう。

本当に大自然の中にいたから…シャーマンのような人がいて、占いがごく自然に必要とされている。

日常の中で占いは当たり前にある存在でした。

ブラジルでは遊ぶときも、空とか木とか…自然が遊び相手。森の中を裸足で歩いてました。

「この木には鳥がいるかな？いないかな？」と動物の気配を感じとったり、そこで五感を磨かれて、インスピレーションに繋がったのかなって今は思います。

９歳のときに日本にきて、かなり苦労しましたね。

団体生活の経験がなかったし、みんなが私のことを珍しがって見る。

おまけに、いきなり運動会の時期で何もかもが初めて…ラジオ体操すら出来ない。やったこともない。

あまりの劣等感に押しつぶされそうになりました。

元来、私は明るい子だったのに、日本に来てからはほとんど口をきかなかった時期もあって。自分を取り戻せたのは高校生になったときかな…。

でも、今にして思うと全てが運命であり必然。

日本人になりきれないコンプレックスがずっとあったけれど、そうやって孤独だったからこそ、人の心を感じ取ろうとする力は強まったと思います。

プロの占い師になろうと思ったきっかけは？

自営業のお手伝いをしていたときですね。

占い師さんのアドバイスに助けられたことが何度かあったので、自分でもちゃんと占いを勉強するようになりました。

でもすぐに占い師になろうとは全く思ってなくて…。

本格的に占い師の道を志したのは、年をとって自営業のお手伝いも子育ても終えたとき。

今までお世話になっていた先生に教えてもらいながら習得しました。

人生経験も豊富な先生ですが、最近の世間の流れをどう思いますか？

今は頑張りすぎてしまう人が多いですね。

「いつでも明るく元気に頑張る」というのは、むしろ不自然なこと。

雨の日や風の日、雪の日もあるからお天気がありがたいように、怠ける時間があるからこそ力が出るはず。

甘えていいんですよ。力は前に押すばかりじゃありません。

引く・休む、そして力を抜く事も必要。

今はそれが許されにくい世の中ですけども…怠けている自分も大好きでいいんです。

今号は「新しい私」がテーマです。最近先生が新しく始めたことは？

曼荼羅の絵を描くことです。

今までは日本画を書いてましたけど、知人が病気になったときにふと「千羽鶴を折る気持ちで曼荼羅を描いてみようかな…」と思って。

曼荼羅は平面の紙に祈りを込めて描くものです。

それを見ると感動したり心を打たれますよね。

描く人は無心で描いていて、見る人はただ感じればいい…みんなバラバラなんだけど、それが結びつく感じがいいですね。

入り口は浅くても、入ってみて深さがわかれば、そこに踏み込むかどうかは本人の自由。

始めてみることが大切だと思います。

まずやってみましょう。

三日坊主大いに結構です。

今、占い師を目指す人にはどんなことをアドバイスしたいですか？

最後にクォーレのお客様へのメッセージをお願いします。

時はすべて流れるもの。時間も空気も全てが流れている。

今は「苦しい」と思っている事も、「あれ、さっきと違う」と思ったらそれは既に状況が変化している証拠です。

春が来て花が咲いて、また秋が来るように、時間も心も常に動いています。

止まっているものなんて何にもありません。

そこに気付けば楽になれる。自分に素直になれたとき、もっと素直な自分に気付けます。

だから占いの時には安心して、何もかも話してみてくださいね。